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2007年8月 5日 (日)

輸入音楽の違和感

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 たまに代々木公園で音楽ユニットの練習をする。外で演奏するのが気持ちいいからなんだけど、羽根木公園では狭過ぎて、周囲の住宅地に迷惑になっちゃうからだ。代々木公園には色んな人がいる。外国人が多いし、デートや家族連れはもちろん、犬と散歩してる人も多い。珍しいことをしてる人もいっぱいいる。縄を2本使う縄跳びや太極拳やよく分からん拳法っぽい踊りをする集団、芝居の練習。社交ダンス?っぽい男女2人組の団体、種々のスポーツ…。
 音楽人も多い。都内各地から、大勢の人たちが音楽をしに集まって来てるんだろう。井の頭公園や羽根木公園だとアコギなどを弾く貧乏臭い下北っぽい人たち(笑)がほとんどだけど(ぼくもこれに入っちゃう、あ〜あ)、代々木公園はもっと多彩だ。機材をたくさん運び込んでの本格的なテクノ。スコットランドなどのバグパイプ。バンジョー。アコギとフィドルでのカントリー。サックスやトランペットなど。2mくらいある長ーい筒状の、超低音の笛っぽい楽器、あれ名前何だろ??太鼓などの打楽器も多い。コンガやボンゴや、名前も分からない民族的打楽器。叩いてる人が日本人じゃないこともやたら多い。代々木公園の太鼓の人たち、いつもとってもいいリズムを叩き出してる。聞いてて体にドンドコ響いて来る。きっと何人かはただ者じゃないと思う。
 で、今日帰り道、公園の出口近くで見かけた2つの集団が、気になった。まずはアコギ1本と大勢の地味な若者たちが手拍子しながら歌うキリスト教っぽい歌。歌詞が宗教っぽいのとメロディーから、ゴスペルのような曲を歌ってたんだと思う。でも、手拍子つまりアクセントがウラ(2、4拍目)じゃなくってアタマ(1、3拍目)にあるのが気になった。黒人音楽であるゴスペルなのにアクセントがアタマにあるのはおかしく聞こえるよ。ゴスペルやブルーズやジャズ、ソウル、R&Bなどの黒人音楽のリズムは、ウラにアクセントがあるのがいいのだ。その流れを汲むロックやポップスも然りだ。ちなみに洋楽や現在の日本のポップスの多くも、アメリカのポップスの影響にあるので、アクセントはたいていウラにある。そこが日本古来の音楽と違う所だ。
 日本人独自のリズムや音楽を創り出すってならアクセントがどこにあってもいいんだけど、ただゴスペルの物まねしてるだけの彼らは、単にリズムを取り違えてるだけなんだと思う。そう言えばいつか花見客でごった返す夜の上野公園で、ジョン・デンバーの「カントリーロード」を歌ってる集団があったが、それもアタマに手拍子打ってた。聞いてて厳しいし、歌いづらいだろうに。笑。
 輸入したはいいけどゴスペルをうまく使いこなせてなくて、ぎこちなくなっちゃてるんだな。
 さらに公園の出口に近づくと、おなじみロッケンローラー(?)もどきのトサカ頭に黒の革ジャン皮パン尖ったブーツで踊り狂ってる集団がいた。こちらは昔から原宿名物だけど、今日はお開きの瞬間を初めて見た。踊り終わるとすぐ、皆リーダーっぽい人の前にサッと集合して、時折威勢のイイ相づちを打ちながら、彼の演説を従順に聞いてた。その様子は、今時珍しいほどの古めかしい上下関係・体育会ノリ。ヤンキーかゾクかっていうニュアンス。50年代のアメリカの、オリジナルなロックンローラーに笑われるぜ。笑。チャック・ベリーがあんなことしてる絵を想像するなら、それはもうコントだ。この手の古い理不尽な因習に疑いを感じ自由になろうとしたのが彼らなはずだ。まあ2007年の極東の島国で、半世紀以上も前のアメリカのコスプレしたおじさんたち自体が、もう古いんだから仕方がないね。笑。
 輸入したはいいけど、ロックンロールを元の姿のまま楽しめず、自分たちの古い因習の中でねじ曲げちゃったんだね。

 帰り際に見た2組のニホンジンが共通の違和感を放ってて、それが妙に印象的だった。

(写真は代々木公園近くにあったクレーン車。ウッソ〜、グエル公園近くにて。)

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コメント

前ノリの「カントリーロード」ってすごいな。ジブリっぽいかんじ?
以前、上々颱風のホールコンサート観たことがあるんですが、こちらはさらにねじれたことになってました。というのも、あからさまな「エンヤトット」のリズムに対して客は2-4でクラッピングですよ。つまり、知識として「ポピュラーミュージックは後打ち」ということを知っているんだけど、身体化されてないために、結局教条的で融通が利かない。音楽って肉体的なものなのにね。

投稿: よしざわヒスタミン | 2007年8月 8日 (水) 15時02分

なるほど!上々颱風は面白いリズムを作りそうだね。そういえば彼らのLET IT BEのカバーも、レゲエっぽくもあるけどアタマにアクセントがあったような。
花見のカントリーロードは「耳を澄ませば」のではなく、英語詞で、歌を聞いてる限り「ンッタン、ンッタン」とウラのノリなのに、手拍子だけがアタマにあって、すぐにでもウラに裏返りたいもどかしさがあったよ。笑

投稿: 正木啓明 | 2007年8月 8日 (水) 22時37分

おもしろいね。アメリカ人はそれ見てどー思うんかね?
「アクセント」がウラにあったり何たりってすごいおもしろそうやね。興味がある。今まであんまり考えた事もなかった。日本の古い歌はオモテに拍があるんかな。いろいろ歌ってみよう。

投稿: たに | 2007年8月12日 (日) 05時16分

はじめまして。私はあの場所にいたおじさんロックンローラーです。

正木さんの意見はとても正しく、私はあそこにいた80年代の原宿ローラー族ではなく70年代のロックンローラーです。

私の時代はまだロックンローラーはあんまり多くなく純粋に不良なフィフティーズが好きな連中の溜まり場でしたから年齢も関係なく上下関係は一切禁止、そして何よりもロックンロールバンドをやっているれっきとしたロックンローラーでした。

50年代の良い子がフィフティーズと呼ばれ悪い子が日本ではロックンローラーと言われているので基本的には不良・ヤンキーなのですが、言われる通り暴走族のようなあの状態は淋しい限りです。

私はプロミュージシャンをやって今はライブハウスをやっていますのでわかりましたが、実際アメリカでも上下関係は厳しいですし体育会や軍隊のようなのですが日本の上下関係は天皇陛下万歳的な厳しさなので違和感を感じます。

でもロックンローラーは彼等よりも前は上下関係を禁止して本当にアメリカ50’が好きな正統派もいたことを知っていて欲しいです。

投稿: マスター | 2008年4月 4日 (金) 04時24分

初めまして。いつも無責任に勝手なことを、しかも偉そうに書いてますので、いざ当事者の方の生のお言葉を前にすると、恥ずかしい限りです。

原宿のロックンロールの人たちの集まりには、長い歴史があるんですね。30年もの歴史の中には、色々な移り変わりがあり、多くの人たちが集ったり別れたりしてきたんでしょうね。一言では言い表せないような、たくさんのあれこれが。
ぼくもうらやましい、入りたいって思うような雰囲気の時もあったのかも知れない、って気づかされました。

投稿: 正木啓明 | 2008年4月 4日 (金) 15時00分

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